保健師コラム

【令和7年10月号】わかっているのにやめられない ~生活習慣と向き合うヒント~
食べすぎや運動不足が身体に良くないことは、誰もが知っています。それでも、「つい食べてしまう」、「動こうと思っても身体が重く感じてしまう」などの悩みを抱える人は少なくありません。
体重が著しく増加すると、脳の構造や機能に影響を及ぼします。特にBMI25以上※になるとそれがより顕著になります。具体的には、食事による満足感が得られにくくなり、過食行動がさらに促進され、ファストフードなどの高脂肪食やチョコレートやポテトチップスなどのお菓子への依存が強まり、最初は少量で満足を感じていたものが、もっと食べないと満足できなくなるなどの快楽過食の悪循環に陥ります。
このような悪循環を断ち切るために、最近注目されているのが、「短鎖脂肪酸」です。短鎖脂肪酸には、満腹感の向上や脳の報酬系を調整するなどの働きがあるといわれています。短鎖脂肪酸は、私たちが直接食べ物から摂取する栄養素ではなく、腸内細菌が食物繊維などを発酵・分解する過程で生成されます。短鎖脂肪酸を増やすために、以下のことを意識して、無理な我慢ではなく、身体の仕組みに寄り添った生活を心掛けてみませんか。
- 食物繊維が豊富な食品や発酵食品を積極的に摂取して腸内環境を整える。
- 睡眠の質を高めて、食欲を増進させるホルモンの分泌を減らす。
- 「5分歩く」などの小さな達成感を積み重ねて、短鎖脂肪酸の生成を促進する。
保健センターでは、健康栄養相談や生活習慣病予防教室などを定期的に開催していますので、興味のある方は、是非ご参加ください。
※身長と体重を手掛かりとして肥満や低体重を判定するために国際的に使われている体格指数です。体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) で算出して、18.5未満はやせ、25以上は肥満と判定します。
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