日の出町の主要産業
セメント工業

日の出町は、都心から約50キロメートルのところにあり、秩父多摩甲斐国立公園の表玄関口にあたります。清流を誇る多摩川と秋川の中間に位置する本町は、町の西側に町名の由来となった日の出山(標高902メートル)がそびえ、町の中心を西から東へ流れる平井川があり、豊かな自然に恵まれた町です。町の産業は、鉱物資源を活用したセメントと森林資源を利用した林業・木材加工や農家が地域経済を支えていました。
鉱物資源を活用した産業
昔の日の出町を支えていた産業が大久野の石灰岩の山、勝峰山(かつぼうやま)の麓にあるセメント工場です。昭和の初め頃は、この工場で作ったセメントを運ぶために鉄道を敷いたほど、日本でも指折りの大きな工場でした。
しかし、現在はセメントの生産は他の工場に移し、この工場では熱に強いセメントやとても早く固まるセメントなど、いろいろな建設用の材料となる製品をたくさん作っています。

日本セメント西多摩工場(大久野) ※現 太平洋マテリアル株式会社
林業
日の出町は山の多い町です。山には主に杉が植えられています。大久野地区の杉・ヒノキは質の良い物として知られていました。しかし近年では、外国から輸入される安い木材に押されて、木を切り出す量は減ってきています。
そこで、しいたけ栽培・木を使った飾り物・お土産品などに新しく仕事を広げる努力もされています。また、多摩地域全体の取り組みとして、切り出した木材を「多摩産材」としてブランド化することで流通の促進を行っています。

大久野地区の杉
山のいろいろな仕事
- なえ木をそだてる(たねをまいてなえ木にする)
- 地ごしらえ(植えられるように土地をつくる)
- なえ木を植える
- 下がり
- えだうち
- かんばつ
- 木を切り出す
- せい材所へはこぶ
農業
昔の日の出町では、ほとんどの人が農業で暮らしを立てていました。農業の仕事は養蚕(蚕を育て絹糸となる繭をとる)が中心で、蚕が食べる葉をとるための桑の木を植えていました。そのほか一軒一軒の耕す土地があまり広くないので、作物がたくさんとれない上に、肥料や農業機械の値上がりで農業だけでは生活がしにくくなってきました。そこで、昭和40年代頃から近くの工場や商店、役所などに勤める人が増え、農業は女の人や年をとった人達で続けるようになりました。また、少数ですが酪農・苗木・野菜・しいたけづくりも行われています。

さく乳牛(ホルスタイン)

しいたけさいばい

トマトの温室さいばい
木材加工
日の出町の代表的な工業は木工業と製材業です。中でも目立つのは、とうばや棺おけを作る木工業が盛んなことです。
日の出町で作られたとうばやごま札は、全国のお寺などに売られています。また、棺おけの生産では日本で一番といわれています。

ごまふだ

とうばができるまで

とうば
お問い合わせ
東京都 日の出町 産業観光課商工観光係
電話: 042-588-4101
ファクス: 042-597-4369
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