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あしあと

    ダンボールコンポストのつくり方

    1.ダンボールコンポストとは?

    ダンボールコンポストとは、ダンボール箱を利用して生ごみ処理をする容器のことです。このダンボールの中に有機質土壌改良材と生ごみを入れ、微生物の力によって生ごみを分解し、堆肥(たいひ)(肥料)を作るものです。

    2.ダンボールコンポストのメリット

    ダンボールコンポストは、電気を使わず、生ごみを入れてかき混ぜ、微生物の力だけで生ごみを分解処理するので、発酵剤などの薬品を使用しません。家庭で出る生ごみを原料とするため、ごみの減量にもつながります。ダンボールコンポストを使ってできあがった堆肥は、化学肥料を使わない安全な有機肥料として、ご自身の畑や家庭菜園などで使用することができます。

    3.用意するもの

    ダンボール(1個)

    縦40センチメートル×横45センチメートル×高さ30センチメートル程度のみかん箱くらいのしっかりした大きさのもの。二重構造のものが丈夫で長持ちします。

    底敷用のダンボール(1枚)

    箱の底を二重にして補強するため。

    虫よけ用のフタとしてダンボール(1枚)

    ダンボール箱の底面より少し大きめのものを用意し、加工してフタを作ります。

    ダンボール箱を乗せる台

    箱の底の通気性を良くするため、レンガや角材・ビールケース等

    ガムテープ

    箱を作る際に使用する。通気性を良くするため、できれば紙製のガムテープの方がよい。

    木べら・シャベルまたはゴム手袋

    箱の中身をかき混ぜるためのもの。先端がとがっていると箱を傷めやすいので、とがってないものをお勧めします。また、ゴム手袋を使用する場合は、魚の骨などの刺さりやすい生ごみを入れた際は刺さらないように注意してください。

    ピートモス(土壌改良材)

    ピートモス

    ※15リットル入りで500円程度

    くん炭(土壌改良資材)

    ※15リットル入りで500円程度
    資材はホームセンターや園芸ショップ等で販売しています。

    温度計

    ダンボールコンポストは土中の温度の調整がうまく出来上がるかのポイントになります。温度計はなくても良いのですが、できればあった方が良いでしょう。(温度が15度以上になれば微生物が活発化し、生ごみが分解しやすくなります。50度位に上がる場合もあります。)

    4.容器のつくり方

    容器のつくり方1

    本体を作ります。ダンボールのすべてのカドを、内・外から通気性の良い紙製のガムテープで補強します。

    容器のつくり方2

    虫の侵入を防ぐために、ガムテープで底部の隙間を埋めます。

    容器のつくり方3

    底部の強度を上げるために、本体の内寸にあわせて切ったダンボールを敷き、二重にします。

    容器のつくり方4

    ふたを作ります。本体より少し大きめに作り、本体と同じく、すべてのカドを、紙のガムテープで補強します。

    5.容器の置き場所

    容器を設置します。設置場所は、日当たりの良い、気温が15度以上になる雨のかからない場所を選びます。また、通気性を良くするために、角材、ビールケースなどを台にして、地面から5センチメートル以上間隔を開けます。

    6.容器の中身をセットします。

    容器の中身をセット1

    容器の3分の2まで、「ピートモス」と「くん炭」を容器に敷きつめます。

    容器の中身をセット2

    分量は、「ピートモス」を3に対し、「くん炭」を2の割合で配合し、よく混ぜます。

    7.生ごみを入れます。

    生ごみを入れる1

    水分を軽く切った生ごみを入れます。なるべく小さなほうが早く分解します。最初は、資材に水分がないので、2日間程度は、生ごみを多めに入れます。以後は、1日につきおよそ500グラム~1キログラムを目安に、3ヵ月ほど投入します。生ごみの種類にもよりますが、三角コーナー1杯分がおよそ1キログラム。生ゴミのうちの約80%が水分です。
    ※この量で611グラムです。内容物は、長ねぎ・そば・玉ねぎ・かぼちゃ・にんじん・たまごの殻・お茶がら・しめじ・きゅうりなどが入っています。

    生ごみを入れる2

    良く混ぜます。箱の中央を混ぜるのがコツ。外側が乾燥していれば、虫の侵入を防げます。

    生ごみを入れる3

    虫除けのため、フタをかぶせます。

    8.毎日行うこと

    生ゴミを入れたら、木べらやゴム手袋などでよくかき混ぜ空気を入れます。空気を入れることで、ゴミを分解する微生物の活動が活発になり、虫の発生も抑えます。また、防臭、防虫、保温のため、必ずフタをかぶせましょう。

    9.終わりに

    一箱につき、うまく管理できれば3ヶ月くらいで30~40キログラムの生ゴミが処理できます。箱が湿り気でふくらんできたら、1~2日生ごみを入れるのをやめるか、資材を加えるなど工夫してください。資材がべたついてきたり、塊が多くなってサラサラでない状態の「ダマ」になったら終了です。新たな生ゴミの投入をやめて、1~2週間ときどきかき混ぜます。その後、土と混ぜ、さらに1~2ヶ月置きます。(半年くらい寝かせるのがベスト)

    10.入れないほうがよい生ごみ

    • 塩分を多く含むもの(塩鮭、塩辛、漬物、ぬか漬の床など)
    • とうもろこしのしん、ぶどうや梅干などの種
    • 鶏の骨
    • カニの殻
    • 砕いていない貝殻
    • 防腐剤を塗布してあるレモンやみかんなどの皮
    • たけのこの皮やたまねぎの外皮(分解に時間がかかるため)

    ※基本的に硬いもの、繊維質が多い物、同じ種類のものなどは多量に投入しないほうが良いでしょう。
    ※もちろん輪ゴムやプラスチック類などの生ごみ以外が入っていたら取り出します。

    11.実際にやってみて感じたこと

    開始日は7月28日の夏場です

    • あまり大きくなく、硬くない生ごみなら約1週間で分解しました。(6日目で長ねぎ、そばなどはで分解し跡形もなくなり、にんじん、玉ねぎ、きゅうりなどは小さくなって着々と分解している様子がわかりました。)
    • 生ごみはなるべく細かく切っておいた方がより早く分解することがわかりました。
    • 必ず毎日かき混ぜ、空気を入れることがポイントです。
    • 虫などの侵入を防ぐため、なるべくフタをぴったりにするなどの工夫をしましょう